音楽理論講座 2024【その12】

音楽理論講座 2024【その12】

【コードの仕組と見方⑤】
【コード・トーン】
 コードを構成する音を「構成音(コード・トーン)」と呼びます。
 コードトーンは重なる音の順番が変わったり音数が増える場合もあります。
 例えば、「ドミソ」が「ミソド」になったり「ドミソドミ」となったりします。
 音の組み合わせ方によって「転回形」とか「ボイシング」という表現が使われます。

【転回形】
 本来、Cメジャーコードは「ド、ミ、ソ」という順番になっています。これを「Cメジャーコードの基本形」と呼びます。
 ミの音を1番低い音にして「ミ、ソ、ド」とした場合を「第一転回形」、ソを1番低い音にして「ソ、ド、ミ」とした場合を「第二転回形」と呼びます。
 コード表記では第一転回形をConE、第二転回形をConGとする場合もあります。
 通常ConEは「ミ、ド、ミ、ソ」、ConGは「ソ、ド、ミ、ソ」です。

【ボイシング】
 コードを構成する音が1オクターブ内に収まっている場合を「クローズド・ボイシング」、1オクターブ以上になる場合を「オープン・ボイシング」と言います。
 例えば「ド、ミ、ソ」、「ミ、ソ、ド」、「ソ、ド、ミ」などは「クローズド・ボイシング」となり、「ド、ソ、ミ」、「ド、ミ、ソ、ド」、「ソ、ド、ミ、ソ」などは「オープン・ボイシング」となります。




 クラッシックに於いて和音はある程度、厳密に定義されていますがポップスではかなり曖昧です。
 同じ構成音でもルート音を何にするかで表記が変わったり、時代や人によって表記方法が異なったりもします。
 過去には受け入れられなかったコードが現在では使われていたり、今後、新しいコードが出てくる可能性もあります。
 基本的なコードだけならダイヤグラムを見てコードを暗記すれば事は足りますが、それだけで全てのコードを覚えるのは不可能です。
 コードの見方、基本的な考え方は理解しておきましょう。




【コードの見方】
 音名の英語表記と度数、コード表記の基本的なルールが理解できればダイヤグラムを見なくても構成音を自分で想像する事ができます。
 例えば、F#m7-5と書いてあったら、「F#をルート音としたマイナートライアドに短7度の音を加え、5度の音を半音下げる」、というように読み解く事が出来ます。

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