僕らを篠突く

僕らを篠突く


あの月がちょうど僕らの真上を行く頃
二人が出会った あの場所で待ってるね
あの月のちょうど真下 僕らは明日
もう少しだけ  大人になっている

あの月がちょうど僕らの真上を行く頃
素敵な最後には きっとできないな
あの月のちょうど真下 僕らは明日
もう少しだね 見えなくなるまで


しんしんと明る街 落ち逢う月と夜と僕ら
ひとりでに繋いだ手を
さらさらと伝う頬 落ち溢れる僕とあなた
泣きながら笑った 「好きだよ」


僕はまだ まだまだ 次のページを捲れないでいる
あなたはただ ただただ 音も無くさよならを言う
二人をぽた ぽたぽた 濡らした予報通りの涙
あなたはただ ただただ ほら もう行かなくちゃね


はらはらと音も無く 触れ合う僕らは目を瞑るんだ
花唇は咲いて 紅は滲んでゆく
からからと宛も無く 惑う僕の息を飲み干して
泣きながら零した 「ごめんね」



あの月のちょうど真下 あなたは明日
もうここにはいないんだ いないんだ
あの月のちょうど真下 僕らはいつかね
また出逢うんだ ここで待ってるね


しんしんと明る街 重なる二人の影だけが
だんだんと離れてゆく
さらさらと伝う頬 月明かり二人追い越して
僕だけを残して あなたをさらってく影
ひたひたの愛で濡らして 満たしてくれよ
僕をふやかしてしまえ
朝焼けに眠る街 逸れる月と夜と僕ら
ひとりでに解いた手を 抱えて見送った 「じゃあね」
泣きながら零した 「ごめんね」


泣きながら笑った 「すきだよ」

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