フタリシズカ（未完成）
茜色、灯る様に 暮れ落ちる 夕は溶けだして
終わる日に別れを告げ 帳落ちる 夜が零れだす
茜色、染まる頬に 枝垂れ落ちる 指の隙間から
滲む言葉届かぬまま 変わらない 好きということ
手を繋いでおこう
見えなくとも分かるように 伝えないと
陽の落ちる前に 暮れてしまう前に
夜は貴方を隠してしまうでしょう
雨の降る前に 雪となる前に
いつか貴方も白く霞んでしまうでしょう
白藍、灯る頃に 零れ落ちる 憂は解けだして
眠る月に惜しむ別れ 朝月落ちるまで
白藍、染まる頬に 枝垂れ咲く 指の隙間から
結ぶ糸 想いを込めて 弛まぬようにと くちづけを
目を閉じておこう
逢えなくとも浮かぶように 拙い糸
月の落ちる前に 白く翳る前に
朝は貴方を奪ってしまうでしょう
茜さす前に 蒼く芽吹く前に
枯れ落ちる貴方など見たくはないでしょう
咲いていたんだ 俯く睫毛の
離れないでいて 二人静かにと
星の落ちる夜に 月が綺麗ねって
いつか遠くへ逝ってしまうのだと
袖に時雨る様に 慕ぶ貴方を どうかいつまでも
咲乱れる星尾 爪弾いて
触れる指先 恋し貴方へ